ワイズトラックブログ

2022.01.30

キャビンの水垢を落とす

通常の洗車でなかなか落としきれない汚れの一つに水垢があります。

通常の汚れであれば、車用のシャンプーや一般の食器洗剤などできれいに洗い落とすことができます。

一般のシャンプーや洗剤は中性のものが多いと思います。

弱アルカリ性~中性の洗剤であれば、どこでも安心して使用することができます。

中性の場合、洗浄力はさほど強くはありませんが、塗装を溶かしてしまったり、錆を誘発する等の深刻な失敗を引き起こしにくく万能洗剤として使用できます。

 

一方、中性洗剤では落としにくいしつこい汚れがあります。

 

水垢の落とし方は大きく分けて、①強力な酸性洗剤で汚れを溶かす方法②コンパウンドなどを使って磨きあげる方法の2種類になるかと思われます。

洗剤の特性を表す数値としてPHという数値が使用されます。これにより、酸性なのかアルカリ性なのかを表すことができます。

 

【PHとは?】

PHは0~14までの数値で表され、真ん中の数字の7を中性とします。

そして、0に近づくほど酸性になり、14に近づくほどアルカリ性になります。

たとえば、酸っぱいレモンのPHは2です。コーラなどもPH2程度になります。

アルカリ性の食べ物というと、野菜などになります。強烈にアルカリ性の味をイメージできるものがありませんね。

【油汚れや酸性の汚れを落とす】

さて、油汚れを落とそうとした場合です。

油分の汚れにはアルカリ性の洗剤が有効です。

車の汚れには様々な汚れがありますが、基本的には中性洗剤で試して汚れが落ちなけばアルカリ洗剤それでもだめなら最終手段の酸性洗剤という使い方がいいかもしれません。

 

汚れが酸性の場合にはアルカリ性洗剤、汚れがアルカリ性の場合には酸性洗剤というように、汚れに対して反対の性質の洗剤を使うことで中和して汚れを除去していきます。

 

アルカリ洗剤の代表的なものとしては、重曹やセスキ炭酸ソーダ、マジックリンなどの洗剤があります。

重曹は水に溶かして使うと、人体や環境にもやさしいにも関わらずPHは8.2程、セスキ炭酸ソーダの場合はP9.8程あります。

セスキ炭酸ソーダのほうが強力ですね。

【水垢やアルカリ性の汚れや頑固な汚れを落とす】

そして、酸性の洗剤といえばサンポールです。

また、トラックなどのステンレスパーツを磨くのに使われる特殊薬品としてハイトレールなどがあります。

サンポールのPHは1です。

また、スーパーなどでも簡単に入手できるクエン酸はPH2です。

酸性の洗剤は、散布した対象物の表面を溶かしながら汚れを除去するので水垢などの頑固な汚れも落としやすいという特徴があります。

窓ガラスのウロコ汚れも強酸性の洗剤で除去することができます。

 

しかし、酸性の洗剤は車両を痛めることになるため、よっぽど特殊なケースを除いて日常的な使用はオススメできません。

塗装面を溶かしてしまったり、車両に錆を発生させる原因となります。

試しに、サンポールを薄めた液体の中に鉄製の釘を入れておいてみてください。

鉄が錆びだらけでボロボロになってきます。

酸性洗剤で頑固な汚れを落とした場合には、しっかりと中性~弱アルカリ性のシャンプーで洗い流すことが重要です。

 

 

長時間トラックに付着していると、車体がダメージを受けてしまいます。

また、アルミ製品に長時間付着すると白さびが発生し、酸化してしまうので注意が必要です。

 

専用の洗剤等も販売されているので、落としたい汚れに合わせて酸性なのかアルカリ性なのか中性なのかということを意識しながら洗剤選びをすると、期待通りの結果がでるかもしれないですね。

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