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排ガスマークがついてしまった!
排気系の不良に悩まれている方も多いのではないでしょうか
排ガスマークがついてしまうとなかなか厄介なものです。
排気系の不良の原因箇所はなかなか奥が深く、すぐにこれ!と断定しにくいことも悩んでしまう原因ですよね。
排気系不良の多くが、煤が燃えずにフィルターが目詰まりしてしまうという現象ではないでしょうか?
原因としては以下の様なものが考えられます。
まず、排気系の不良を知らせるランプが点灯してしまう原因の多くは、排圧を測る差圧センサーの異常です。
差圧センサーとはDPFフィルターの前後での排気圧の差を感知するセンサーです。
フィルターが目詰まりを起こすと、DPFフィルター前後での差圧が大きくなります。
通常は一定値以上になると自動燃焼をしますが、それでも燃えきれない場合は手動燃焼をします。
手動燃焼でも差圧が改善しない場合は、工場に入庫してコンピューターを繋いで強制燃焼をすることになります。
①DPFフィルタ―が不良
フィルター自体は単純な構造でPM物質を吸着するようにセラミックの蜂の巣構造のフィルターになっています。
そのフィルターが使用に伴い、溶損してしまうことがあります。
溶損してしまうと、燃焼温度が上がらず正常に煤が燃えない原因になります。
溶損している場合は、基本的にフィルターは交換になります。
一方オイルアッシュが詰まってしまっている場合には洗浄等で改善する場合も多く、一度洗浄の検討をしてみてはいかがでしょうか?
しかし、オイルアッシュがあまりにも多い場合には、ターボタービンからのオイル漏れ等の根本的な原因も疑われます。
②DOC(酸化触媒)の不良
酸化触媒は、煤焼の際に排ガスと化学反応を起こし、燃焼温度を上げることでフィルター内の煤の燃焼をさせます。
酸化触媒の劣化や酸化触媒への煤の固着・劣化等が原因で酸化触媒が機能しない場合、温度が上がらず不完全燃焼の状態になります。
③インジェクターの不良
インジェクターは燃料の噴射量をコントロールするとても大事なパーツです。
1本でもインジェクターが目詰まりや劣化により適正な噴射量のコントロールができない場合、他のインジェクターも噴射量のコントロールができなくなる可能性が高くなります。
その場合、燃料噴射量が適切でないため煤の発生量が想定よりも増え、フィルターの目詰まりを起こしやすくなります。
また、煤の燃焼をする際にポスト噴射という煤焼のための燃料噴射を行いますが、その噴射量も適切でなくなるため煤が焼き切れない・煤がすぐ溜まるなどの症状が出ます。
インジェクターの不良は、コンピューターで補正値を見ることでわかる場合もありますが、一定上の走行になると必ず汚れて補正値にバラツキが出てきます。
大きな問題を起こさないうちに予防策として燃料系のクリーニングを行うのはとても有効です。
④EGRの不良
EGRバルブやEGRクーラーが煤によって正常に機能していないと、やはり排熱温度が上がらず煤が焼き切れない原因となります。
煤の燃焼時には熱を外部に逃がさないように、EGRのバルブを閉じて排気をそのままマフラー側へ流しますが、バルブが正常に動かない場合、排熱が逃げてしまうことになります。
⑤排気バルブの不良
煤の燃焼時には、排気バルブを閉じて温度を高めていきますが、排気バルブが不良だと排気が逃げて温度が上がりきらなくなるため煤の燃焼がうまくできない場合が生じます。
基本的に4トン車以上であれば、排気ブレーキを使う機会も多く、また排気ブレーキの減速力も強いことから排気バルブに異常が起きた場合、排気ブレーキが効かなくなる、またはいつもと違う音がするなど故障に気づきやすいかと思います。一方2トン車などの場合には、排気ブレーキの減速力も大きくなく故障に気づきにくいという傾向があるかもしれません。
⑥センサーの異常
センサーの故障で、センサーが実際の数値とは異なる異常値を読み込んでしまうことでエラーが生じている場合です。
例えば、差圧センサーや温度センサー、サーモスタッドなどです。
サーモスタッドが適切に機能していないと水温が上がらず、燃焼モードに入れないというケースもあります。
センサー系の故障などは、経年劣化などもあり仕方ない場合もありますが、大きな不具合の発生前に予防的にインジャクターのクリーニングやDPFのクリーニングなどをしておくと、車両を止めて長期のメンテナンス入庫をしなければならないなどの不測の事態を避けやすいですよね。
一度試してみてはいかがでしょうか?
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